木造住宅とは、柱や梁などの構造部分に木材を使用している住宅を意味します。
賃貸物件では、アパートなどに用いられることの多い構造です。
そんな木造住宅の耐震性や、断熱性についてご紹介します。
木造の賃貸アパートの構造:耐震性について
木造住宅は、2階から3階程度のアパートや戸建てに取り入れられている構造です。
より大きな建物を建てられる鉄骨造やRC造と比較すると、堅ろう性は劣ります。
しかし新耐震基準が適用されている1981年6月1日以降の物件は、それ以前と比較して地震に対する強さが大きく向上しました。
また2000年には、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が施行されています。
この法律によりすべての新築住宅について、10年間の契約不適合責任が義務づけられました。
そのため工事期間を考慮しても、2001年以降の賃貸アパートなら、十分な耐震性を満たしていると言えるでしょう。
耐震等級の見方
耐震等級とは、地震に対する構造躯体の損傷の生じにくさを意味します。
等級1なら、まれに(数十年に一度)発生する地震に対して、損傷しない程度の強さを持っています。
そして等級2なら等級1の1.25倍、等級3なら等級1の1.5倍の強さです。
賃貸アパートなどの木造住宅では、等級1から等級2の物件なら十分な耐震性を備えていると判断できるでしょう。
その他のポイント
地震に対する強度は、建物のあるエリアの地盤にも影響されやすい要素です。
そこでハザードマップなどで液状化のリスクがないかどうかを確認するのも、物件選びのポイントです。
木造の賃貸アパートの構造:断熱性について
木造の賃貸アパートは、建物の気密性が低いので冷暖房が効きづらい傾向にあります。
しかし近年では建材が改良され、断熱性能はアップしています。
木造アパートは築年数により性能は変化しているため、築浅なら断熱性に優れた物件は少なくありません。
また窓に断熱シートを貼って外気を取り込まないようにするなど、個人でできる対策もあります。
通気性・吸湿性は高い
木造アパートは、鉄骨造やRC造と比較して通気性・吸湿性は高い構造です。
そのため夏場は熱がこもりにくく、冬場の結露も発生しにくい特徴があります。
また外気と室温の差が小さいため、カビが発生しにくいのも木造住宅のメリットです。