賃貸物件で暮らしていると、ほかの部屋からの騒音が気になることがあります。
あるいは自室から出る生活音を、少しでも抑えたい場合もあるでしょう。
そこで賃貸物件でも手軽に試せる、壁の防音対策についてご紹介します。
賃貸物件でもできる壁の防音対策:段ボールの防音効果
賃貸物件で防音を考えるうえで、以下のポイントに注目する必要があります。
●吸音:音を吸収して小さくする
●遮音:音を遮り通りにくくする
したがって吸音・遮音それぞれの目的に応じて、防音材を選ばなければなりません。
安価な費用で用意できる段ボールは、3層構造なので吸音効果があります。
たとえばテレビ裏の壁に設置すれば、オーディオ機器から出る音が隣室に響くのを軽減させる効果が期待できるでしょう。
さらに段ボールは1枚ではなく複数枚を重ねあわせたり、蛇腹折りにしたりすると、より高い効果が期待できます。
ただし段ボールに遮音効果はないので、遮音シートなどと組み合わせるのがおすすめです。
賃貸物件で壁を防音工事する際の費用
賃貸物件で本格的に防音対策したいなら、壁の工事を検討しましょう。
工事にかかる費用の相場は、以下のとおりです。
●壁の内部に防音材を入れる:18万円から30万円
●換気口・配管穴を防音仕様にする:2万円から5万円
なお具体的な費用は、部屋の広さや構造によっても異なります。
注意点
工事内容によっては、壁に手を加えることになります。
そのため工事の前には、必ずオーナーの許可を得てください。
また退去の際は原状回復が前提なので、工事によって設置したものは撤去しなければなりません。
そこでどこまでが原状回復になるのかも、あらかじめ確認しておきましょう。
賃貸物件の構造による壁の防音性能の違い
賃貸物件において、防音性能は建物や壁の構造に依存します。
一般的には木造、軽量鉄骨造・重量鉄骨造、RC造、SRC造の順で性能が高くなります。
しかし木造であっても断熱材がしっかり入った物件なら、音が響きにくいケースも少なくありません。
さらに構造だけでなく、隣接する部屋の間取りによっても生活音の響き方は変わります。
たとえば自室と隣室が隣り合う位置にクローゼットがあると、クローゼット自体が分厚い防音壁として機能してくれるでしょう。
そのため部屋選びの際は、建物の構造や隣接する部屋の間取りにも注目してみてください。