住宅を購入したいが、ご自身の名義でローンを組むと返済期間が短くなってしまい、月々の返済額が収入と比べて大きくなってしまうと悩んでいませんか。
そのような悩みを抱えている方におすすめなのが、「親子リレー」と呼ばれる住宅ローンです。
そこで今回の記事では、親子リレーローンの仕組みやメリット、さらに融資を受ける際の注意点について解説します。
親子リレー住宅ローンの仕組みとは
親子リレーとは、親が一定期間にわたって債務を支払ったあと、子どもへ残債の支払いと住宅を引き継がせる仕組みの住宅ローンを指し、金融機関や住宅金融機構ですでにこちらのシステムが採用されています。
親子リレーローンの親子関係については、規定がゆるく、金融機関が定める一定の条件をクリアしていれば、義理の息子や孫などを後継者に指名して住宅ローンを組むこともできます。
親子リレー住宅ローンのメリットは
通常の住宅ローンの完済上限年齢は80歳であるため、高齢になってからローンを組むとなると、返済期間が短くなり、状況によっては年金生活でありながら借入金を返済しなくてはなりません。
また、年齢を理由に融資を受けられない可能性も高く、資産形成にも支障を及ぼしてしまいます。
しかし、2世代型のこちらの住宅ローンを利用すれば、後継者の年齢まで考慮して融資を受けられますので、余裕を持って返済期間を組むことができ、借入金可能額の増減が可能です。
そのため、住宅購入の選択肢も広がり、よりご自身の希望に近い住居をお求めになれることもメリットといえるでしょう。
なんと言っても、2世代に渡ってローンを契約できる点が最大の魅力であり、返済期間を長めに設定できるため、月々の返済額を減らせることも利点です。
また、親と後継者の2人で1年間に最大40万円の住宅ローン控除が適用されるので、1つの家族で最大80万円の優遇を受けられる点もポイントであり、税金の負担まで軽減されます。
親子リレー住宅ローンの注意点とは
ただし、親子リレーローンは一般的なローンと比較した場合に、カーローンを利用して車を購入したり、お子さんの教育資金を金融機関から借りたいときに、ダブルローンを組めない可能性があるうえ、結婚する際にもハンディとなる場合があるため注意が必要です。
また、親が団体信用保険に加入しておらず、債務を支払っている途中で亡くなってしまったときや、健康上の理由からローンの支払いが不可能となった場合に、残債額がすべて後継者の負担になってしまう点も注意点です。
さらに、後継者が実子の場合であれば、将来住宅を相続することになるため、他の兄弟から見ると不公平に感じられてしまう場合もあり、親御さんが亡くなったあとで相続問題に発展する恐れも考えられます。